この記事では、ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続する方法についてご説明します。
【動画】ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続する実際の動き
本題に入る前に、まずは次の動画をご覧ください。
Connectionインスタンスの生成してMySQLのデータベースへの接続情報を用意したらConnectionインスタンスのConnectionStringプロパティに代入し、Openメソッドを実行することで、マクロがMySQLのデータベースに接続することができます。
【注意】ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続するにはMySQL用のODBCドライバーが必要
ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続するにはMySQL用のODBCドライバーが必要です。
マクロ作成の流れ
実行すると、ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続されます。
Excelのマクロのコード(例)
Option Explicit Sub sample() Dim cn As ADODB.Connection 'Connection用変数 'Connectionインスタンスの生成 Set cn = New ADODB.Connection 'MySQLへの接続情報の取得 cn.ConnectionString = "Driver={MySQL ODBC 8.1 ANSI Driver};" & _ "Server=localhost;" & _ "Port=3306;" & _ "Database=testdb;" & _ "User=root;" & _ "Password=testPass@123456" 'コネクションを開く cn.Open '後処理 cn.Close End Sub
注目すべきコード①
最初に見て頂きたいのは8行目です。
'Connectionインスタンスの生成 Set cn = New ADODB.Connection
コードの説明
以上のコードは、マクロがMySQLのデータベースに接続するための接続情報を取得して接続するコードです。
このインスタンスがないとマクロがMySQLのデータベースに接続することができないので必ず生成しておきます。
注目すべきコード②
次に見て頂きたいのは11行目から16行目です。
'MySQLへの接続情報の取得 cn.ConnectionString = "Driver={MySQL ODBC 8.1 ANSI Driver};" & _ "Server=localhost;" & _ "Port=3306;" & _ "Database=testdb;" & _ "User=root;" & _ "Password=testPass@123456"
コードの説明
以上のコードは、マクロがMySQLのデータベースに接続するための接続情報を用意するコードです。
MySQLのデータベースに接続するための接続情報はいくつかの引数が必要になります。
Driver
Driverには、マクロがMySQLのデータベースに接続するのに必要なODBCドライバーの情報を指定します。
Server
Serverには、接続したいMySQLのサーバの名称を指定します。
今回はlocalhostに接続します。
Port
Portには、ポートの値を指定します。
Database
Databaseには、接続したいデータベース名を指定します。
User
Userには、MySQLのデータベースに接続するためのユーザ名を指定します。
Password
Passwordには、MySQLのデータベースに接続するためのパスワードを指定します。
注目すべきコード③
次に見て頂きたいのは19行目です。
'コネクションを開く cn.Open
コードの説明
以上のコードは、ConnectionインスタンスのOpenメソッドを実行して、マクロがMySQLのデータベースに接続する処理のコードです。
Connectionインスタンスには「注目すべきコード②」で説明した通り、マクロがMySQLのデータベースに接続するための接続情報をConnectionStringプロパティに代入しているので、ここではOpenメソッドを実行することでマクロがMySQLのデータベースに接続されます。
動作確認
以下の動画でご確認ください。
【注意】参照設定が必要です
一つ注意点があるのですが、先ほどのコードを動かすには参照設定が必要です。
参照設定の一覧(下の画像を参考)から次の項目(ライブラリ)にチェックを付けて「OK」ボタンをクリックします。
- Microsoft ActiveX Data Objects 2.8 Library(msado28.tlb)
なぜ必要かというと、Excelのマクロのコードの5行目の「ADODB.Connection」と6行目の「ADODB.Recordset」というオブジェクトが「msado28.tlb」というファイルを参照するからです。
Dim cn As ADODB.Connection 'Connection用変数
この参照設定をしないと下の画像のエラーが出ますので必ず行う必要があります。
ここでは「msado28.tlb」とは何者かについては記事の本題から逸れてしまうので詳細は割愛しますが、マクロで「ADODB.Connection」「ADODB.Recordset」というオブジェクトを使う場合は参照設定しないと動かない、程度に思って頂ければと思います。
最後に
この記事では、ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続する方法についてご説明しました。
ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続するのに、MySQL用のODBCドライバーが必要な点に注意です。
このMySQL用のODBCドライバーがないとExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続することはできないので、事前にドライバーをインストールしておいてくださいね。
ExcelのマクロがMySQLのデータベースに接続したい時は以上の記事と本記事を参考にして試してみてくださいね。
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