この記事では、C#のコンボボックスにAccessのテーブルデータの値を登録する方法についてご説明します。
【動画】C#のコンボボックスにAccessのテーブルデータの値を登録する実際の動き
本題に入る前に、まずは次の動画をご覧ください。
Accessのテーブルデータから取得したコンボボックスに登録したい値をAddメソッドの引数に指定して実行すると、その値がコンボボックスに表示されます。
コードの流れ
Accessのテーブルデータとコンボボックスの例
Accessのテーブルデータ
今回は以下のAccessのテーブルデータを用意しました。
フォーム
今回はフォーム上に以下のコンボボックスを設置しました。
Accessのテーブルデータの値をコンボボックスに登録した結果は下のとおりです。
コンボボックスに登録されたAccessのテーブルデータの値が表示されています。
C#のコード(例)
App.configのコード
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?> <configuration> <startup> <supportedRuntime version="v4.0" sku=".NETFramework,Version=v4.7.2" /> </startup> <appSettings> <!-- Accessのデータベースファイルのパス --> <add key="AccessのテーブルデータFilePath" value="C:\work\10_勉強\21_C#\0079\0079.mdb" /> </appSettings> </configuration>
注目すべきコード
見て頂きたいのは8行目です。
8行目は、Accessのファイルのフルパスを「DBPath」というキーに設定しているコードです。
「DBPath」のキーの値をフォーム側のコードが参照して使います。
ちなみに、今回扱うAccessのファイルは下の画像のとおりです。(C:\work\10_勉強\21_C#\0078\0079.mdb)
フォームのコード
using System; using System.Configuration; using System.Data.OleDb; using System.Windows.Forms; namespace wfcs_0079 { public partial class Form1 : Form { public Form1() { InitializeComponent(); } private void Form1_Load(object sender, EventArgs e) { // App.configのappSettingsタグ内に記述した「DBConnString」のキーの値を取得して変数「connStrTemplate」に格納する string connStrTemplate = ConfigurationManager.AppSettings["DBConnString"]; // App.configのappSettingsタグ内に記述した「DBPath」のキーの値を取得して変数「dbPathStr」に格納する string dbPathStr = ConfigurationManager.AppSettings["DBPath"]; // connStrTemplateの{0}の部分を、「dbPathStr」の値に置き換える string connectionString = string.Format(connStrTemplate, dbPathStr); // OleDbConnectionインスタンスを生成する using (var connection = new OleDbConnection(connectionString)) { // SELECT文を用意する string commandText = "SELECT 名前 FROM t_item"; // OleDbCommandインスタンスを生成する var command = new OleDbCommand(commandText, connection); // Accessのデータベースファイルを開く connection.Open(); // SELECT文を実行し、結果をOleDbDataReaderのインスタンスに格納する using (var reader = command.ExecuteReader()) { // 取得したデータの最終行まで処理を繰り返すwhileループ while (reader.Read()) { // 値をコンボボックスに追加する(フィールド名が「名前」の値) comboBox1.Items.Add(reader["名前"].ToString()); } } } } } }
注目すべきコード①
最初に見て頂きたいのは18行目から21行目です。
// App.configのappSettingsタグ内に記述した「DBConnString」のキーの値を取得して変数「connStrTemplate」に格納する string connStrTemplate = ConfigurationManager.AppSettings["DBConnString"]; // App.configのappSettingsタグ内に記述した「DBPath」のキーの値を取得して変数「dbPathStr」に格納する string dbPathStr = ConfigurationManager.AppSettings["DBPath"];
コードの説明
以上のコードは、App.configのappSettingsタグ内に記述した「DBConnString」「DBPath」のキーの値を取得して変数に格納するコードです。
「DBConnString」のキーの値は変数「connStrTemplate」に、「DBPath」のキーの値は変数「dbPathStr」に格納します。
注目すべきコード②
次に見て頂きたいのは24行目です。
// connStrTemplateの{0}の部分を、「dbPathStr」の値に置き換える string connectionString = string.Format(connStrTemplate, dbPathStr);
コードの説明
以上のコードは、connStrTemplateの{0}の部分を、「dbPathStr」の値に置き換える処理のコードです。
connStrTemplateの{0}の部分を、「dbPathStr」の値に置き換える、とはどういうことかというと、{0}の部分をAccessのデータベースファイルのフルパスに置き換える、ということです。
今回は接続文字列と、Accessのデータベースのフルパスを分けてそれぞれ「DBConnString」と「DBPath」とキーを分けてあるので、フォームのコード側で接続文字列と、Accessのデータベースファイルのフルパスを一つの文字列に組み立てています。
参考までに、string.Format実行前と実行後の状態を以下にお見せします。
以上のように、{0}の部分が「C:\work\10_勉強\21_C#\0079\0079.mdb」に置き換わっています。
Provider=Microsoft.Jet.OLEDB.4.0;Data Source={0}
Provider=Microsoft.Jet.OLEDB.4.0;Data Source=C:\work\10_勉強\21_C#\0079\0079.mdb
注目すべきコード②
次に見て頂きたいのは21行目です。
// OleDbConnectionインスタンスを生成する using (var connection = new OleDbConnection(connectionString))
コードの説明
以上のコードは、Accessのテーブルデータを読み込むOleDbConnectionインスタンスを生成するコードです。
注目すべきコード②
次に見て頂きたいのは30行目から47行目です。
// SELECT文を用意する string commandText = "SELECT 名前 FROM t_item"; // OleDbCommandインスタンスを生成する var command = new OleDbCommand(commandText, connection); // Accessのデータベースファイルを開く connection.Open(); // SELECT文を実行し、結果をOleDbDataReaderのインスタンスに格納する using (var reader = command.ExecuteReader()) { // 取得したデータの最終行まで処理を繰り返すwhileループ while (reader.Read()) { // 値をコンボボックスに追加する(フィールド名が「名前」の値) comboBox1.Items.Add(reader["名前"].ToString()); } }
コードの説明
以上のコードは、Accessのテーブルデータを取得してその値をコンボボックスに登録する処理のコードです。
コードの詳細
30行目のコードは、コンボボックスに登録したい値を取得するSELECT文を用意するコードです。
今回は「名前」のフィールドの値をコンボボックスに登録するため、SELECT文に「名前」を指定しています。
33行目のコードでOleDbCommandインスタンスを生成し、36行目でAccessのデータベースファイルを開きます。
39行目では、SELECT文を実行し、結果をOleDbDataReaderのインスタンスに格納します。
42行目は取得したデータの最終行まで処理を繰り返すwhileで、Accessのテーブルから取得したデータを1行ずつコンボボックスに登録します。
動作確認
「Accessのテーブルデータとコンボボックスの例」をご覧ください。
【注意】参照設定が必要です
一つ注意点があるのですが、先ほどのコードを動かすには参照設定が必要です。
「System.Configuration」の項目を追加しないと、「ConfigurationManager」が存在しないとのことでエラーになってしまいます。
本コードを実行する際は、「System.Configuration」の項目を追加しましょう。
最後に
この記事では、C#のコンボボックスにAccessのテーブルデータの値を登録する方法についてご説明しました。
C#のコンボボックスにAccessのテーブルデータの値を登録したいときは本記事を参考にしてみてくださいね。
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